この記事では、統計検定の魅力について、1級取得者の私が紹介させていただきます!
- そもそも統計検定って何?
- 統計検定ってとる意味あるの?
- 統計検定って難しいの?
- どのくらい勉強すればとれるの?
今回は、このような疑問に答えていこうと思います!
統計検定とは?
統計検定とは、一般財団法人である統計質保証推進協会が実施している検定で、統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験です。
全部で以下の10種別の検定があります。
検定種別 | 試験内容 |
---|---|
統計検定1級 | 実社会の様々な分野でのデータ解析を遂行する統計専門力 |
統計検定準1級 | 統計学の活用力 ─ 実社会の課題に対する適切な手法の活用力 |
統計検定2級 | 大学基礎統計学の知識と問題解決力 |
統計検定3級 | データの分析において重要な概念を身に付け、身近な問題に活かす力 |
統計検定4級 | データや表・グラフ、確率に関する基本的な知識と具体的な文脈の中での活用力 |
統計検定 統計調査士 | 統計に関する基本的知識と利活用 |
統計検定 専門統計調査士 | 調査全般に関わる高度な専門的知識と利活用手法 |
統計検定 データサイエンス基礎(DS基礎) | 具体的なデータセットをコンピュータ上に提示して、目的に応じて、解析手法を選択し、表計算ソフトExcelによるデータの前処理から解析の実践、出力から必要な情報を適切に読み取る一連の能力 |
統計検定 データサイエンス発展(DS発展) | 数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムのリテラシーレベルのモデルカリキュラムに準拠した内容 |
統計検定 データサイエンスエキスパート(DSエキスパート) | 数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムの応用基礎レベルのモデルカリキュラムを含む内容 |
この記事では、私が受験経験のある統計検定2級、準1級、1級について重点的に解説しようと思います!
ですが、それ以外の種別の受験を考えている方にも参考になる情報を載せようと思いますので、ぜひ参考にしてみてください!
統計検定って役に立つの?
早速ですが、統計検定が役に立つのかどうか、ということを考えてみようと思います。
受験を考えている方にとっては、とても気になるところだと思います。
結論から言うと、めっちゃ役に立つ資格だと思います!!
以下、私が考える統計検定を受けるメリットを3つ挙げます!
- 統計学的考え方が身につく
- 学ぶモチベーションができることで、効率的に学ぶことができる
- 就職活動、研究活動など、キャリアの役に立つ
1.統計学的考え方が身につく
これは、そもそも統計学を学ぶ意義ということにもつながります。
統計検定という、体系づけられた試験に合格することを目指すことで、統計学という学問を体系的に学ぶことができます。
統計検定を通じて、統計学を学ぶ中で自然と、統計学的なものの考え方が身についていきます。それは、データを正しく解釈する力であったり、今あるデータから、将来のことや目に見えないことを予測したりする力となります。
いまや、巷であふれる情報に、ほとんどすべての人がアクセスできる時代となっています。
例えば、多くの方が、webニュースやSNSなどを日頃から利用し、気づかぬうちに判断材料にしていると思います。そして、気づかぬうちに損をしていることも多いでしょう。
つまり、統計学を学ぶことで、専門としている学問分野だけでなく、日頃の生活の中でデータを正しく解釈し、意思決定を行うことができます。
それは今まで気づかなかった利益を得られるという点で、人生においてお得だと思います!
2.学ぶモチベーションができることで、効率的に学ぶことができる
2つめは、合格という目標を課すことで、間違いなく学習が効率化します。
そもそも、統計検定を受けようと考えている方は、仕事の上で統計学を学ぶ必要が出てきた社会人の方や、データサイエンティストなどを志している方、研究活動の上で統計学的理解が必要になった研究者や学生といった方が多いと思います。
そういった方々にとって、統計学はもはや、学ばなければいけない学問です。しかし、自分で本や講座を受けるだけではアウトプットの機会が少なく、本当に身についているかわかりません。
そこで、統計検定を受けると決めることで、必然的に問題演習をしたり、実際に手を動かしたりする機会が増えます。
そうすると、アウトプットの機会が増え、自然と学問的力が身についていくと思います。
3.就職活動、研究活動など、キャリアの役に立つ
これは副次的なものだと考えています。就職を考えた場合、もっと強い資格はいっぱいありますので、はじめから就職を目的として受験することは、あまり得策ではないように思います。
ただ、統計学的素養があることをアピールできることは間違いないですし、
2級以上であれば履歴書に書けるレベルだと思いますので、興味を持ったなら受験してみるのはかなりありだと思います!
さらに、統計検定の知名度は上がってきており、受験者数もどんどん増加しています。これから強い資格になっていく可能性も十分あると思います。
また、医学を学んでいる私の体験からすると、医学分野においては結構受けがよく、アピールするに値する資格だと感じています。
医歯薬系など、専門性のある国家資格などを取得する可能性が高い場合は、かなりおすすめです!
統計検定の難易度
合格率などは調べればわかるので、それよりも、実際に合格した人がどう感じたのかということの方が、個人的には役に立つと思うので、自分の感覚を共有しようと思います。
私のレベルとしては、大学レベルの数学については1年の教養課程で学んだだけで、しかも全く授業に行かなかったので、統計学はおろか、線形代数や解析学についても全くの初心者でした。
そんな私の主観的な意見ではありますが、2級は理系の学生なら結構余裕、準1級は結構大変、1級はさらに大変と感じました。
必要な数学力に関しては以下のような印象です。
- 2級…高校レベルの数学(ⅠA, ⅡB)ができれば大丈夫
- 準1級…理解する上で大学数学の知識はいるが、言ってることが分かれば合格できる
- 1級…もはや積分のテストみたいな感じです。(特に統計数理)
正直、準1級と1級は難しさのベクトルが違います。準1級は、様々な統計学的手法に関しての、幅広い知識が求められる一方、1級は統計学の根幹となる数式的な理解を求められます。
これに関しては、問題を見てみるのが早いと思います。
また、準1級と1級の違いに関しては、以下の記事で詳しく解説しています!
必要な勉強量
これに関しては、他のサイトなどで何時間必要とか書いてありますが、正直個人差がかなりあるので、何時間必要というのはナンセンスな気もします。
なので、これも自分の主観的感覚を共有しようと思います。
2級
まず、前の章でも書きましたが、高校レベルの数学ができれば大丈夫です。具体的には、最低限、シグマ計算や確率、データの分析の教科書レベルの計算ができれば問題ないと思います。
そのレベルがあれば理解することはできるので、あとは演習していく中で慣れていけば問題ないです。
感覚としては、高校時代に数学に苦手意識がなく、毎日3時間以上時間を取れれば、2週間で受かることも可能だと思います。
準1級
理解する上では、大学レベルの線形代数、解析学の知識は必要だと思います。しかし、大事なことはそれぞれの手法の理解と解釈なので、使いこなせる必要はあまりないです。
私自身も、線形代数や解析学でわからないところは、その都度調べていく感じで、特段参考書などは使いませんでした。
ただ範囲が広く、内容も2級より難しいので時間は必然的にかかります。
どれくらい勉強量が必要かは、予測が難しいですが、2級取得のレベルの方でも、週単位では厳しいと思います。他の学業や仕事もあると思うので、最低1~2か月は準備期間がないと難しいと思います。
1級
1級は、統計数理と統計応用の2つがあり、両方を取得してはじめて1級合格となります。
合格には積分力がかなりいります。
しかし、問題演習をしていく中で自然と積分力がついていくので、心配しなくても大丈夫です。
感覚としては、準1級取得のレベルの方で、隙間時間をかなり統計検定の勉強に充てられても、最低2~3か月は必要だと思います。
やはり基礎が大事なので、準1級の勉強がしっかりしていれば、その分だけ早いと思います。
ただ私の個人的な感覚のため、理工系や情報系で線形代数、解析学の知識があれば、もっと早いと思いますし、数学に抵抗がある方はもっと時間がかかると思います。
統計検定の魅力
最後に、統計検定の魅力について語りたいと思います。
まず、統計学はめちゃくちゃ面白い学問だと思います!なんならそれだけでも学ぶ理由になります。
しかも、研究活動や仕事だけでなく、実生活の中でも意思決定に非常に役立ちます。
そして学問を学んでいく過程で、何か形となって残るということが、検定試験の魅力だと思います。
しかも、成績優秀者が表彰されるのも一つのモチベーションになりますね!
私自身も、1級で最優秀成績賞を受賞することを目標にしたことで、勉強を楽しく続けることができました。
これからの時代に絶対必要な、統計学という学問を学ぶ上で、統計検定は非常に効果的なツールだと思います!
ちなみに、1級取得までの道のりをまとめた記事も書きましたので、是非見てみてください!
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