最優秀賞取得者の統計検定1級合格体験記~統計数理編~

この記事では、統計検定1級統計数理最優秀成績賞で取得した私の、統計検定1級(統計数理)の合格体験記を書いていきたいと思います!

この記事では、主に直前期の勉強と試験当日について、書いていこうと思います。

統計検定は最近人気が急上昇中の資格ですし、1級合格を目指す方に少しでも参考になればと思います!

ちなみに、数理・応用両方で最優秀成績賞を取得しています!

応用は医薬生物学分野を選択しましたが、この分野は統計数理とはまた別物と考えていいと思うので、別の記事にまとめています。

統計応用が気になる方はこちらの記事をご覧ください!

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1級受験体験記 ~統計数理編~

受験直前期から受験当日までのことを書いていこうと思います!

ここでは統計数理の内容しか書かないので、統計応用の方も是非ご覧ください。

受験前

さて、1級合格までの足跡を紹介した記事でも書きましたが、私が1級を目指し始めたのは、2021年の6月に準1級を受験した直後からです。大学の試験などであまり時間が取れなかったのですが、はじめに『明解演習 数理統計学』(小寺平治著)を使って、演習してみました。

例題とその解説が分かりやすくまとまっており、基本的なところを問題を通して理解できるのでいい参考書だと思います。

例題108問を解くことで、数理統計の計算がどのようなものかイメージがつきました。

次の段階として、『現代数理統計学の基礎』(久保川達也著)を読み始めました。9章までの内容を読みながら、演習問題を解くという感じで進めていきました。

こちらは結構重ための参考書になりますが、個人的には1級受験には絶対必要な参考書でした。

演習問題は、2~8章までの問題の中で、よっぽど必要なさそうな問題は解いていませんが、ほとんど解いたと思います。

当然ながら、1周目ではなかなか解けないので2周する前提で解いてました。

夏から秋口にかけては大学の試験の関係もあり、なかなか勉強が進まなかったです。1か月前くらいの段階でこのままでは間に合わないと感じ、隙間時間はすべて統計検定の勉強に充てました。

頑張ればどんなに忙しい日でも2~3時間は勉強時間を取れるので、毎日少しでも勉強することを意識してました。

基本的に『現代数理統計学の基礎』を読んで演習問題を解いて、解法に至る思考のプロセスを頭に叩き込むことを徹底しました。

自分の思考の癖や、足りていない考え方を分析することを意識していました。

そうすることで1問解くことで、他の無数の問題にも通用する思考プロセスを獲得することができると考えていました。

そして、2週間前になって過去問を本格的に解き始めました。おそらく遅いと思われる方が多いとは思います。

ですが、それ以前から、合間合間で過去問をチラ見して出題の雰囲気を確認していたので、不安はそこまでありませんでした。出題の雰囲気を確認することは試験対策において必須ではありますが、過去問よりも、『現代数理統計学の基礎』の演習問題をやりこんだ方が効果的だと判断しました。

過去問は4、5年分やりました。時間を90分測って本番形式で3問選んで解き、その後、選択しなかった問題は1問25分で測ってやりました。

直前まで、『現代数理統計学の基礎』の演習問題のやり直しと、過去問演習を行って本番に臨みました。

本番!!

試験についても、統計数理に絞って書きます。

試験に際しては、いかに冷静に問題を選び、解いていくかが大事です。そのために、試験中にすることを単純にすることで、感情に左右される部分をできるだけ減らす必要があります。

そこで、私は次のように解き進めることを決めていました。

  1. まず、問題に出題されている確率分布を確認する。
  2. やったことある問題、もしくは似ている問題かを確認する。該当する場合はその問題を選択する。
  3. そうでない場合は、計算が大変そうか見て、一番得点の期待値が高そうな問題を選択する。
  4. 計算が大変そうな問題は、問題用紙で解答のガイドラインを書いて整理する。

試験が開始して、上の流れに沿って解く問題を決めました。2021年度の問題を見て頂けたら、イメージしやすいと思います。

まず、問1です。

確率分布は分かりませんが、(1)、(2)、(3)は典型的な問題で解けそうです。(4)はちょっと考えたらわかりそうな気がします。

次に問2は超幾何分布です。(1)、(2)、(3)は簡単そうで、(4)はベイズにのっとって計算するだけのように見えますが、計算が面倒な可能性もありそうです。

問3はポアソン分布です。(1)、(2)は典型問題です。(3)は問題をしっかり読めば難しいことは言ってないのでできそうです。(4)は(3)は解かないと分かりませんが、(3)が解ければできる感じの問題かと感じました。

問4は確率分布は分かりませんが、期待値、分散、期待値まわりの3次のモーメントを与えられています。似たような問題はやったことがありますが、この手の問題は3乗の展開が面倒になりがちです。

問5は自信のない線形代数でした。なので一目見て選ばないことを決めました。

総合的に見て、問1、2、3を解くことにしました。

ここまでを開始3~4分で判断しました。

解く問題を決めた後は、シンプルに問1から順に解いていきました。

当初の見立ても外れることなく、スムーズに解くことができました。問2の計算で少し時間がかかりましたが、見直しも含めて問3まで時間内に終えることができました。見直しにも10分ほど使えて理想的な時間配分で解けました。

問題が簡単だったのか、相性が良かったのかは分かりませんが、過去問含めて最高の出来でした。

結果

解答が発表されて自己採をしたところ、全完でした!

ただ、定義域の記述が甘いところや記述で引かれてそうなところもあったので、満点ではなかったようです。(満点だと、統計質保証推進協会会長賞がもらえるようです。)

これは最優秀成績賞を取れたのではないかと思いました。

後日、正式な結果としても最優秀成績賞を頂くことができたのでよかったです!

さいごに

この記事では、統計検定1級の統計数理の合格体験記について書きました。

自分が受験するときは、今ほど情報もなく、勉強法やどういう心持ちで試験に臨んだのかもっと知りたかったです。

なので、今回このような記事を書かせていただきました!

他にも実際にどのような勉強をしたのかなど、記事にしておりますので、是非ご覧ください!!

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